さすがに厳しかった夏も終わりに近づき、秋雨前線とともに季節が移り替わろうとしています。
前回の酷暑をのりきる4つのポイント(ブログ12)を役立て無事に元気に過ごせていますか?
気を付けていても多くの方が日常生活に疲れを感じていると思います。
不純な天候で気温の変動も激しいので、気候の負荷による身体の不調を改善し、心地良く元気な自分の身体を取り戻して楽しい秋にそなえるためのポイントをご紹介したいと思います。
【日常生活を見直す】
酷暑の前までは、習慣になっていた食事・運動で、暑さのために変更せざるを得なかった項目はありませんか?
チェックしてもし当てはまっていたらもとに戻すことで改善することが出来ます。
糖尿病、脂質異常症、高血圧症などの治療中で、この夏コントロールが悪化していた方は、この機会にしっかり取り組み、改善していきましょう。
<食事について>
・バランス
暑くてもまったく食欲も変わらず、身についた食のバランスを実行している方もいらっしゃいますが、食欲の低下を理由にバランスが乱れている方も多いのが現状です。
例をあげると「食べやすいように麺類が増え、炭水化物は摂れているが、タンパク質が不足がちで、天候のせいで高値になっている野菜も減ってしまった」というケースですが、思い当たる方も多いのではないでしょうか。
カロリーのとりすぎは無くても、いきなり炭水化物(糖質)を取ると、血糖の上下動が大きくなり、糖尿病合併症が進行しやすくなります。
逆に「スタミナをつけなくては」と肉などタンパク質をいつもより多くとり、中にはそれで満腹になり炭水化物を抜いていた方も見られます。
肉などのタンパク質を摂り過ぎると脂質の摂取も増加することにより、運動量によってはかえって体重が増えた方も見られます。
脂質の摂り過ぎは、脂質異常症や糖尿病のコントロールを悪化させますし、腎機能が低下している方は腎機能低下が進行してしまいます。
また、糖質を全く摂らないと肝臓や腎臓などの主要な臓器に負担がかかり、機能が低下してしまいます。
ブログ3を見直し、早期に改善するようにしましょう。
・塩分
すでに昨年の秋のブログ(ブログ5)のはじめに取り上げましたが、夏の間は外食中食ともに味付けが濃いめですし、特に今年は発汗も多く水分摂取量が多いため、むしろ努めて塩分を摂られていた方も多いと思います。
季節は変わり、汗などにより失う量は減っても、なかなか味覚は変わらず、涼しい風が吹くとおでんなど温かい食べ物も恋しくなるので、気を付けないと思っている以上に塩分を摂りすぎてしまいます。
高血圧症、糖尿病、腎疾患治療中の方は、コントロールが悪化するので、今の時期に特に注意が必要です。
ブログ5の「塩について」を確認して摂り過ぎないように摂取量を見直しましょう。
・アルコール
今年の夏は特に暑かったので、ビールなどの摂取量が増えたり、また仕事が終わって一杯、と休肝日が減ったり等、思い当たる方は、肝機能の低下、脂肪肝の進行の原因になりますので、この時期に飲酒習慣の見直しをしてみて下さい。
肝臓は代謝の中心臓器なので、肝障害が進行すると糖尿病、脂質異常症などのコントロールが悪化します。早期に飲酒習慣の改善をすることが重要です。
<運動について>
夏前は自分のペースで運動習慣(ブログ4参照)があったのに、猛暑のために中断したり縮小したりしてしまった方も多いと思います。
上手に時間帯を工夫したり、運動の強度や種類を変えたりと取り組めた方は、心地良いシーズンが到来するので、その調子で継続してください。
運動習慣が乱れてしまった方は、近頃の疲労感は運動が減ったために代謝が低下し、筋肉に脂肪が蓄積した状態(脂肪筋)によるものとも考えられます。再度ブログ4を参考に取り組めるところから開始し、自分のペースを作ってください。
運動習慣が回復すると、糖尿病、脂質異常症、高血圧症等の治療中の方は必ずコントロールが改善します。
【健康診断ノススメ】
日頃から自己管理に気を付けていても、今年の夏は疲労感や体力の低下を感じた方が多いと思います。
糖尿病、脂質代謝異常症、高血圧症など定期的に通院している方も含めて、最低年に1回は必ず全身状態のチェックが必要です(ブログ6参照)。
「疲れているのは酷暑のせい」と安易に考えていると、治療の必要な疾患を早期に発見できるチャンスを失ってしまうことがあります。
たとえ疲れを感じていなくても、「いつも元気な身体」を手に入れるために最低でも年1回の健康診断は先延ばしにせず、必ず受診するようにしましょう。
【おわりに】
9月は季節の変わり目であるだけではなく、生活の上でも仕事の内容や環境が新しくなったり、新学期がスタートしたり、みなさん多忙なことと思います。
何をするにも自己管理を怠らず元気な身体を持つことはとても大切です。
今の時期、ブログを参考に日常を見直して、健康診断を怠らないようにすることで、自分の身体に自信をもって健康的に楽しく過ごしてください。
2 thoughts to “疲れをとり快調に秋を迎えるための2つのポイント”